通勤時間は驚くほど快適になるのか?:APlay NA1Lレビュー

APlay NA1Lは、ステレオBluetoothイヤホンと同じ形をしているので、見た目だけでは伝わない部分が多い製品です。これは、スマホの通知を読み上げてくれたり、音声で返事ができます。

製品のジャンルとしては、XPERIA Earと同じですが、ステレオイヤホンなので音楽を聴く用途にも使えます。APlay NA1Lに興味を持つ方は、イヤホンの音質よりも音声応答や操作について知りたいはずなので、これを中心にご紹介していきます。

期待と現実の狭間にいる製品

APlay NA1LもXPERIA Earも未成熟な部分が残ります。長い前振りになりますが、まずはこの理由を書いていきます。

歩きながら使うと音声認識の認識率が悪い程度で、総じて満足して使っていますが、手厳しいレビューをされている方がいます。これは、APlay NA1Lで使われている、音声認識および音声合成が未熟な部分が残る技術のためです。

たとえば、APlay NA1のアプリで使われている音声合成「HOYA VoiceText」は、読み間違えが少なく、流ちょうに読み上げます。しかし、英単語を一文字づつ読み上げられるとガッカリすることがあります。音声認識も同様で、メッセージの返事をしようとして発話しても上手く認識されず、結局、スマホを操作することになった時はガッカリします。こうした「ガッカリ」は、やりたいことに対して利用する技術が未熟な証拠で、現状は、ユーザーが工夫したり意図くみ取って使う必要があります。

また、作り手の技術に対する習熟も重要で、得手不得手を理解して苦手な部分が露呈しづらいような造りをしたり、ユーザーが不得手な部分に触れないように、予防線を先回りして張っておくようなUIが必要になります。

音声主体の製品は、こうした工夫をして理想と現実のギャップを埋めることが必要になります。

ガッカリしない工夫

それでは、APlay NA1Lがどういった工夫をしているか見て行きます。

APlay NA1Lの通知読み上げ機能は、通知を行うすべてのアプリに対応しているので受け身で通知が知れます。これの読み上げは、通知パネルに表示されるテキストをそのまま読み上げのではなく、聞いて理解しやすいように読み替える工夫をしています。

たとえば、GMailからの通知があると、通知パネルに新着メール○件と表示されて、この下に受信メールが表示されます。

これを「GMailから○件の通知」と読み上げたあと、受信メールの件数分だけ、「GMailからの通知」、「送信元のアドレスの読み上げ」、「件名の読み上げ」読み上げます。

スマホで扱うテキストは書き言葉になっているので、これを話し言葉することで聞きやすく理解しやすくなる工夫をしています。

音声で返信ができる

対応アプリは限られますが、音声で返信ができるアプリがあります。
通知を読み上げた後で、ボタン操作をすると返事ができるガイダンスが再生されるので、指示通りに操作すると音声で返信ができます。電話応答サービスを使うようと説明すると、分かりやすいかもしれません。

音声での返信は、APlayが造り出すキッカケに従います。
使い始めは、これでも分かりやすくて良いのですが、慣れるともどかしく感じるので、自身が主導権を握って操作できる配慮があれば違った印象になるはずです。

汎用コントローラーと音声UIの難しさ

APlay NA1Lは、汎用のBluetoothイヤホンを応用しているのか、コントローラーは一般的なBluetoothイヤホンと同じボリュームの上下と再生・停止の3ボタン構成です。

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音声コントロール専用のボタンはないので、これを複数同時押しすることで、未読の通知を読み上げたり、読み上げを中止の操作をおこないます。

コントローラーのボタンは大きいワケではなく、イヤホンを着けると耳元にコントローラーが来て目で確認しながら操作できないので慣れるまで時間がかかります。また、利用できる場面とボタンを押す組み合わせを覚えておかないと使えません。これは、コマンドを覚えないと使えないCUI時代に戻ったようで残念です。解決のために操作ガイダンスを再生するのもひとつだと思いますが、欲張らないのも解決方法かもしれません。

ボタン割当ては、表してまとめている方がいます。

見るとなかなか複雑です。
正直、機械の操作方法を覚えるのが嫌いな私は、読み上げキャンセル操作しか覚えていません。

多くの人は音声UIに対する経験値がありません。よって、困った時や不安な時にガッカリした結果や間違った結果にならない専用ボタンがあれば、音声UIに対して友好的な印象を持つはずです。

まだ伸びしろがある

APlay NA1Lは、もどかしく感じる部分はありますが、まだ発展すると感じる多くの可能性を持つ製品です。

日々の生活に組み込まれるためには、シンプルさを保ちつつ特別な物で無くしていく努力が必要があるはずです。これと今後の発展をどうバランスするかは、作り手の腕の見せどころかも知れません。やりようによっては、日々の生活に組み込まれて、なくてはならないものになると考えています。

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