GPD WINをガッツリ使い始めると、ストレージでは容量不足になります
microSD上に仮想ディスクを作成すれば、別ドライブになりますが、容量不足を解消できるので、その手順をまとめておきます。少々手間がかかるので、辛抱強く進める必要がありますが、やっていることは難しくありません。
大きな流れは以下になります。
- 仮想ディスクを作成
- 仮想ディスクを自動マウントする設定を行う
仮想ディスクの作成する
microSDカードをNTFSでフォーマットする
microSDカードは、NTFSでフォーマットします。FAT32だと、4GB以上のサイズのファイルが作成できないのが理由です。
- エクスプローラーでmicroSDカードを右クリックして、フォーマットを実行します。
- 「ファイルシステム」を「NTFS」に設定して「開始」をクリックしてください。
ディスクの管理で仮想ディスクを作成する
- スタートメニューを右クリックして「ディスクの管理」を選択します。
- ディスクの管理が起動したら、先のmicroSDカードを選択して「操作」メニューの「VHDの作成」を選択します。
- 「仮想ハードディスクの作成と接続」で「参照」をクリックして、仮想ディスクの保存先をmicroSDカードにします。ファイル名は「vhd」 としています。
「仮想ハードディスクフォーマット」は「VHD」を選択、「仮想ハードディスクの種類」は「容量固定」を選択します。 - 「仮想ハードディスクのサイズ」は、microSD最大容量-0.5GBを目処として設定します。サンプルでは、2GBのmicroSDを使っているので1.5GBに設定しています。
仮想ディスクファイルの作成は、しばらく時間がかかります。進行状況はステータスバーに表示されます。
仮想ディスクをフォーマットする
作成後の仮想ディスクは「不明」なディスクとして認識されているので、NTFSでフォーマットします。
仮想ディスクのフォーマット
- ディスク2をクリックして仮想ディスクを選択したあと、右クリックで「ディスクの初期化」を選択します。
- パーティションスタイルは「MBR」を選択して「OK」をクリックします。
- 初期化が終わると仮想ディスクが「未割当て」となるので、ボリュームを選択後、右クリックして「新しいシンプル ボリューム」を選択します。
- 「新しいシンプルボリュームウィザードの開始」が表示されるので[次へ]をクリック。
- ボリュームサイズの指定は変更せずに「次へ」をクリックします。
- ドライブ文字またはパスの割当ては、空いているドライブ文字を選択します。私は「E」を設定しました。
- パーティションのフォーマットでは「このボリュームを次の設定でフォーマットする」を選択します。ファイルシステムはNTFS、アロケーションユニットサイズを既定値、ボリュームラベルを「VHDD」に設定して「次へ」をクリックします。
- 最終確認画面が表示されるので「完了」をクリックします。
現状のドライブレターの確認
以降の設定で重要になってくるので、現状のドライブレターをまとめておきます。
C: システムドライブ
D: microSDカード(仮想ドライブの保存先)
E: 仮想ドライブ(今回作成したもの)
仮想ディスクを自動マウントする設定
仮想ディスクを作成した直後は、マウントされているのでエクスポーローラーでも確認できると思いますが、GPD WINを再起動するとアンマウントされます。
microSDに保存されている仮想ディスクのファイルをクリックすると、マウントされて使えるようになりますが、これえは使いづらいので自動マウントするように設定します。
スクリプトを作成する
仮想ディスクを自動マウントするために、diskpartコマンドを使います。まずは、diskpartコマンド用のスクリプトファイルを作成します。
メモ帳を開いて以下の内容を入力します。
select vdisk file="d:\vhd.vhd"
attach vdisk
- select vdisk file=”d:\vhd.vhd”と記述されている部分の、d:\の部分はmicroSDカードのドライブです。
作成したファイルは、Dドライブのルートに「vhdmount.txt」のファイル名で保存します。
バッチファイルを作成する
次に、diskpartコマンド実行するバッチファイルを作成します。
diskpart -s d:\vhdmount.txt
diskpartに先で作成したスクリプトファイルを引数に指定して実行します。
作成したバッチファイルは、Dドライブのルートに「auto-mount.bat」のファイル名で保存します。
作成したバッチファイルのテスト
先で作成したバッチファイルが正しく実行されるか確認してみます。
- GPD WINを再起動して、エクスプローラーで仮想ドライブがマウントされていないことを確認します。
- Dドライブに保存している「auto-mount.bat」を実行します。実行するとコマンドプロンプトのウインドウが一瞬表示されます。
- エクスプローラーで、仮想ドライブがEドライブとしてマウントされていればうまく動作しています。
上手く動作しない場合の確認項目
仮想ドライブがマウントされない場合は、以下の点を確認してください。
- スクリプトファイルに記述したドライブ名が正しいか。
- コマンド名に間違いはないか。
- スクリプトファイル、バッチファイルの保存先に間違いはないか。
自動マウントの設定方法
タスクスケジューラを使ってマシン起動時に自動マウントするように設定します。
- スタートメニューを右クリックして「コンピュータの管理」を選択します。
- コンピュータの管理の左側のツリー「コンピュータの管理 – システム ツール」以下にある「タスク スケジューラー」を選択します。
- 右側の操作メニューから「タスクの作成…」をクリックします。
- タスクの作成の「全般」タブで、「名前」を「auto-mount」にします。
「セキュリティ オプション」で「ユーザーがログオンしているがどうかにかかわらず実行する」を選択して「最上位の特権で実行する」をチェックします。 - 次に「トリガー」タブの「新規」をクリックします。
- 「タスクの開始」を「スタートアップ時」に設定して「OK」をクリックします。
- 「操作」タブの「新規」をクリックします。
- 「操作」を「プログラムの開始」に設定して、「プログラム/スクリプト」に先で作成したバッチファイル「auto-mount.bat」を指定します。
- 「操作」のタブで、電源にある「コンピュータを AC 電源で仕様している場合のみタスクを開始する」と「コンピュータの電源をバッテリに切り替える場合は停止する」の2つのチェックを外します。
- 「OK」をクリックして、設定を保存します。
作成したタスクが保存されていることを確認します。
最終確認
GPD WINを再起動して、仮想ドライブがDドライブにマウントされる確認します。
うまくマウントされていない場合は、タスクスケジューラーの設定をもう一度確認してください。
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