私は、1995年頃から、安定しないMac OSに見切りをつけて、公私ともにWindows NTを使っていた時期で、Intel Macが登場した2006年くらいまで窓側の人でした。
アップル薄氷の500日が触れている1994年から1998年は、Appleの騒動は他人事のように見ていたので詳しく知りません。コロコロ変わるCEOを見て「週間CEO」と茶菓していた記憶が残っています。
当時をふり返るつもりで、軽く読み始めたのですが、面白い本であっと言う間に読み終えました。
当時をふり返りながら…
アップル薄氷の500日の書評は、ネットを検索すれば沢山でてくるので、内容に触れながら当日の思い出を書くことにします。
面白く読めたのは、自前のOSがダメで次期OSを探し出すあたりからです。
冒頭でも書きましたが、この頃はAppleに興味を失っており、マスコミが報じているニュースを斜め読みする程度でした。アップル薄氷の500日を読んで、AppleがWindows NTをコアにMac OSを開発することを真剣に検討していたことは、はじめて知りました。当時は下手な噂話程度に思っていました。
あと、NeXTの買収を決めた後のビル・ゲイツの反応も面白いです。これも当事者だから書ける内容ですね。
楽しい時代でした
この頃、OSはいくつかの存在していて、macOSの元になっているNeXT STEPやSolaris、OS/2、Windows NT、そして、BeOSがありました。もちろん、Windows 95もありましたが、これは論外です。
私が長い期間接していたのは、仕事でも使っていたWindows NT 3.5から4.0あたりです。
当時は、IBM Think Pad T400シリーズを使っていました。たしか、2連続で使ったと思います。この少し後で、BeOSにも興味が湧いて、当時は専用ハードであったBeBOXを買おうか真剣に悩んだのを覚えています。買えず終いになりましたが、Intel版が登場した時は、当時、ファミコンカセットのようなPentium IIを2個搭載したPCにインストールして、CPUのレベルメーターを見たニタニタしていた記憶があります。
もっと評価されるべき
話を戻します。
本でも触れていますが、NeXT買収後にあった、ジョブズのお決まりの手のひら返しは、私がよく知るジョブズですね。近年は、ヒーローとして描かれているので、近年のジョブズしか知らない人は、この本を読むと違和感を持つかもしれませんが、間違いなくジョブズですよね。
ただ、アメリオがこの期間にCEOでなければ、Appleは格安でSUNに買収されて、いまは伝説との存在だった可能性もあります。NeXT買収の先にはiPhoneがあるので、SUNに買収されていれば、スマートフォンは、いまと違うもので存在していたかもしれません。
アップル薄氷の500日を読んで、いまのAppleになる礎を作ったアメリオの手腕はもっと評価されるべきですし、功績は大きいと感じました。結果、ジョブズに追い出された形にはなりましたが、決してキャリアの汚点ではないと思います。
アップル薄氷の500日は読み終えたら古本へと考えていましたが、手元に残しておき、時々、読みかえしたい本になりました。
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