完全ワイヤレスイヤホンは、もう当たり前のものとなり、街で使っている人を当たり前のように見かけるようになりました。製品もいくつかのレンジに分かれるようになって、5000円前後のエントリー、1万円台のミドルレンジ、2万円以上のハイエンドから選べるようになりました。
今回は、1万円台で購入できるミドルレンジの完全ワイヤレスイヤホンの
- SOUNDPEATS Truengine 2
- M-SOUNDS MS-TW3
を比較してみます。
駆動時間に関して
MS-TW3は、イヤホン単体で最大10時間の再生、ケースで充電すれば最大で60時間まで再生可能となっています。Truengine 2は、イヤホン単体で最大で7時間の再生、ケースを使うと30時間まで再生可能です。どちらも、充電なしで1日使えるレベルなので、バッテリーの持ちを気にする必要はありませんが、MS-TW3はケースを入れると2倍使えます。
充電に関して
Truegine 2は、ケースがワイヤレス充電に対応したモデルがあります。非対応はType-Cで充電します。価格差は1,000円なので購入するならば、ワイヤレス充電対応のモデルです。
MS-TW3はmicroUSBで充電します。手元にmicroUSBで充電する機器が少なくなっているので、ワイヤレス充電対応のケースを発売するなどの検討が欲しいところです。
供に、イヤホンをケースに入れることで充電します。
イヤホンとケースとは磁石でがっちり固定されるので、ケースに入れたにも関わらず充電できていない失敗はありません。また、充電中はイヤホンのロゴが点灯するので、充電されているかを確認できます。
充電ケースは、大きさが雲泥の差です。
Truengine 2のケースは巨大です。これよりも大きなケースで知っているのはWF-1000XM3くらいです。大柄なイヤホンを収めるめに、ケースが大きくなったと思われますが、ジーンズのポケットに入れて持ち運ぶことはできないのでカバンに入れて持ち運ぶ使い方になります。重さは実測で86gです。
MS-TW3のケースは、Truengine 2と比較すると半分程度の大きさで、現実的にに持ち歩けるサイズです。たとえば、ジーンズのポケットに入れることはできますが、ポケットに違和感は残りそうです。重さは実測で62gです。
対応するコーデック
コーデックは、ともにaptX, AAC, SBCに対応します。
完全ワイヤレスのイヤホンで気になるのは遅延、音ズレです。これを検証するために、Galaxy Foldとの組み合わせでためしました。コーデックはaptXです。
確認したのはYouTubeにアップロードされている動画です。
いまどきの完全ワイヤレスイヤホンで遅延を心配することが野暮なのかもしれません。
動画の口元と再生される音を気にしながら確認していましたが、ともに遅延が気になることはありませんでした。
使い勝手
ともに、ケースから出すと自動でペアリングしますが、耳から外すと音楽の再生が停まる機能はありません。また、ノイズキャンセルもありません。こうした機能が欲しい場合は、もう一段価格レンジの高い、AirPods ProやSONY WF-1000XM3を選ぶことになります。
操作は、それぞれ、イヤホンをタップして操作するタイプです。
タップ、ダブルタップ、トリプルタップが左右のイヤホンに対して、割り当てられていて変更はできません。タッチ操作ができるのは便利です。ただ、操作を覚える必要があります。私は覚えるのが苦手なので、タップ、ダブルタップ操作を覚えて使っている程度です。
防水性能
MS-TW3は、IPX7レベルです。1.5mの水道水に、30分間つけても通信機器として動作するレベルなので、着けたままシャワーをしても問題ないはずです。
Truengine 2は、IPX5レベルです。これは水がかかっても動作には問題がレベルなので、これを着けてトレーニングするような用途でも問題なく使えそうです。
着け心地
ともにカナル型のイヤホンですが、見てもらって分かるように形状が違うので装着感は違います。
Truengine 2の方はフックがあるおかげで、耳から簡単に外れることはありません。
フックは、標準で2サイズ付いているので、好みの方を選びます。こうしたフックが嫌いという場合は、取り外して使うこともできます。このフックがあることで、軽い着け心地ではなくなりますが、簡単には外れなくなります。完全ワイヤレスイヤホンは、何かの拍子に外れて落として無くすこともあるので、私は着けて運用するのをオススメします。
ただ、装着すると耳からイヤホンが飛び出るので、いかにも何かを着けているという見た目になります。
MS-TW3には、Truegine 2のようなフックはなく耳栓のように耳に入れて使います。
うまく耳に入れれば簡単に落ちてしまうことがなく、すっぽり納まるので着けた時の見た目もよくなります。ただ、耳栓をした時と同じような閉塞感があるので、これが嫌だという人がいるかもしれません。
本体は大柄です。私は耳が大きい方ですが、長時間着けていると少し圧迫感を感じます。
音質の比較
良い音の感じ方は人によって様々で、心地良く聞こえる好みの音も違います。
私の場合は、音が中音から高音が強調されている方が心地よく聞こえます。よって、イヤホンにも中音から高音の再生性能が気になります。
検証に使ったのはGalaxy Foldです。ボリュームの設定は中間にしています。
どちらも耳に合ったイヤピースをじっくりと選ぶがことが重要で、これで音質に対する印象が随分と変わります。ともに耳に合うイヤピースを使い、正しく耳に着ければ高い没入感が得られます。るのはすばらしいところです。
MS-TW3は、低音はしっかりと出ていて太く迫力を感じます。これと比較すると、中・高音は控えめな印象は受けます。長時間使っていても、聴き疲れするようなことはなく嫌味な音ではありません。
ただ、サーというホワイトノイズが乗るいるのが気になります。静かな部屋で聞いていてなので、外出先では気にならないかもしれません。ノイズキャンセル機能はありませんが、着けると外の音はある程度遮断されます。
Truengine 2の方は、低音用と高音用のドライバーが搭載されているだけあり音の解像感が高いです。
たとえば、高音が低音に埋もれることなく再生されており透明感が高い印象です。低音は、MS-TW3と比較すると少し固く細い印象を受けます。MS-TW3にあったようなノイズはありません。
価格
M-SOUND MS-TW3は、Amazonで14,850円で売られています。
SOUNDPEATS Truengine 2は、Makuakeで出資者を募っていました。定価は、ワイヤレス充電に対応したものが10980円、Type-Cで充電するものが9980円でした。出資者には1月末までに製品が届けられることになっており、じきに一般販売も始まるはずです。
まとめ
どっちが音が良いのか?と聞かれれば、どちらも良いので答えに悩みます。
Truengine 2から再生される音は、良くも悪くもパリッとした印象を受けるので、私は長時間使っていると聴き疲れます。この逆で、MS-TW3の音は、抜けが悪くぼんやりしていると感じる人もいるかもしれません。
どちらも良く出来たイヤホンで、どちらを購入しても音質的には後悔はありません。ただ、頻繁に持ち運びするのであれば、私は、ケースの大きさが小さくて電池の持ちがよいMS-TW3を選ぶ方ことをオススメします。