M-SOUND様に、レビュー用としてMS-TW21をご提供頂きました。
イヤホンの間にケーブルがない完全ワイヤレスイヤホンは、街で使っている人を多く見かけるようになりました。ケーブルが無くても支障なく音楽が聴けることが分かれば、次は、「どれだけの時間使えるのか」や「持ち運びする時に不自由しないか」が選び方のポイントになります。
MS-TW21は、こうした時勢を見計らったようなタイミングでリリースされた完全ワイヤレスイヤホンです。
9.5時間の再生で1日使える
MS-TW21は、1回の充電で連続で9.5時間再生できます。
これだけの時間使えれば、平日動いている間は充電なしで使えます。また、使い方によっては、充電ケースを常に持ち歩かなくても不自由することはなさそうです。かつて、ノートPCの駆動時間が伸びて、ACアダプタを常時持ち歩かなくなったのと同じことが、MS-TW21をキッカケにはじまりそうです。
充電ケースを使うと最大47.5時間使えるので、5回は充電できます。
1回の充電で1日使えると考えれば、ケースだけで5日は運用できます。2-3泊の出張であれば、バッテリーの世話をしなくて良いので面倒がひとつ減ります。ケースの充電はUSB-Cです。
愛用しているSONY WF-1000XM3は、音質も良くてノイズキャンセル機能も良好ですが、3時間程度使うとバッテリー警告が出ます。クルマに例えればスポーツカーのようなものです。これと比較するとMS-TW21は、時勢を象徴するエコカーのようです。
耳に負担が少ない装着感と抗菌仕様
イヤホンは4gで、着けていても重さは感じません。
イヤホンは装着した時は、外耳の窪みにすっぽりと納まるようにデザインされています。ただ、装着時のガイドになるような突起がないので、最初はうまく装着できないかもしれません。音楽を再生しながら、良い音で聞こえるように何度か試行錯誤してみることをオススメします。
また、イヤピースも耳にあったものを選ばないと良い音で楽しめません。
MS-TW21には、音が籠もりづらいハーフタイプと高い装着が得られるドームタイプの2種類、3サイズ(S, M , L)のイヤピースが付属しています。これも音を再生した状態で、装着感と好みの音が再生されるものを選ぶのをオススメします。私は、ドームタイプが好みです。
もうひとつ、付属のイヤピースが抗菌仕様です。
自分が使っているものですが、細菌が増殖しづらい配慮がされているのは嬉しいです。イヤホンを常に着けていることで耳の中が高温多湿になり、病気になるケースもあるようなので今後トレンドになりそうです。
十分な音質
MS-TW21は、SBC、AAC、aptXのコーデックに対応しています。また、搭載されているドライバーユニットは、ダイナミック型で6mmです。
Galaxy Foldとの組み合わせで音質を検証したので、コーデックはaptXが使われています。これで、King Gnuの「白日」を聴くと、冒頭の繊細な歌い出しも歪みなくきれいに再生されます。
好みや聴く音楽のジャンルで印象は変わると思いますが、高音のヌケの良さや低音の迫力は、上位モデルのMS-TW3に譲りますが、耳を澄ませて音楽を聴くようなシーンでは使わないので十分な音質です。これからもう一段上の音質を求めるならば、WF-1000XM3などのクラスを選ぶことになります。
MS-TW21を選ぶ理由
MS-TW21の販売価格は、税抜き9,000円です。
1万円前後の価格帯は多くのライバルがひしめきますが、MS-TW21を選ぶ理由は以下になります。
- 耳に負担の少ない装着感
- 1日使えるバッテリー
- 2種類の抗菌イヤピース
バッテリー以外がスペックで分かりづらいのが、このイヤホンの大きな欠点かもしれません。(笑)