AfterShokzのOPENCOMMをレビューします。
OPENCOMMは、コロナ禍で頻繁に開催されるようになった「オンライン会議」にフォーカスしたマイク付きの骨伝導ヘッドセットです。細部でデザインに違いはあるものの、同社のAEROPEXと似た形状をしています。
主な用途はオンラインミーティング
私は、MacBook Pro 13インチ(2018)と組み合わせて使いました。
Bluetoothの接続は非常に安定しており、一度ペアリングすれば、次からは電源を入れるだけでMacBook Pro接続されます。また、5分充電すれば最大2時間使える急速充電もあります。
恥ずかしい話ですが、オンラインミーティングを頻繁にするようになってからは、開始の10分前くらいからバタバタと準備を始めることが多くなりました。こんな調子なので、使い始めるのに手間がかかるものは、自然と使わないくなります。OPENCOMMは充電や接続に手間がかからないので、ミーティングに私だけが参加する時は必ず使っています。
OPENCOMMの出番は毎日ないので、常に充電しておく使い方をしません。
よって「使いたい時にすぐ使える」を実現する急速充電は製品の価値を変える機能です。充電はマグネット式のケーブルなので、ケーブルの差し込みが甘くて使えないトラブルもありません。この2点だけを見てもAfterShokzの中には、よく分かっている人が企画や開発をしていると感じます。
変わらず良い心地
AEROPEXはチタン製の柔軟なフレームが使われており、つけ心地が良いのが特徴でした。
OPENCOMMでも同じチタンが使われています。これはブームマイクの支柱にも使われています。フレームの素材が同じのためかAEROPEXと同様に軽いつけ心地で、1時間くらいのミーティングであれば苦になることはありません。
骨伝導はパッドが当たる部分に適切な圧をかけないと音が聞こえませんが、強すぎるとパッドが当たる部分が痛くなるので、しめつけの側圧とつけ心地のバランスはノウハウかもしれません。
いくつかの音質向上の工夫
OPENCOMMをオンラインミーティング用途と考えれば、再生されるのは音声がメインです。この点で見れば、音質はAEROPEX譲りで骨伝導ヘッドフォンの中ではピカイチです。相手の声を聴いている分にはなんの不満もありません。しかし、音楽などの低音の再現性が低いのはAEROPEXと変わりません。
オンラインミーティングでは、ビデオの画質もさることながら、音声の品質も重要なことをこの1年で多くの人が実感しているはずです。
クリアな音声を保つ鉄則は、口元とマイクの距離を一定に保つことです。OPENCOMMは、ヘッドセットであることに加えてブームマイクなので、マイクと口元の距離を一定に保てます。これに加えて、OPENCOMMのマイクは、DSPを使ったノイズキャンセル機能も備えています。マイクの先端と側面に、ひとつずつマイク穴があるので、これでノイズキャンセルを行っていることが確認できます。
私は、比較的静かな所でしか使う機会がないので、ノイズキャンセルの効果は確認できませんでした。環境ノイズが定常的にある場所で使う場合は効果を発揮するはずです。
最後に…
レビュー用としてご提供を頂いたものの、私ひとりだけでオンラインミーティングをする機会が少なく、あまり使う機会がなくレビューの公開がいま頃の公開になりました。ご担当の方には、この場を借りてお詫びを申し上げます。